<二重性の表現・具体例>
「二重性の造形表現」を大まかにいくつかのタイプに分類しておく必要がある。
1・同時重層的表現 |
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2・循環的表現 |
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3・後天的付加価値的表現 |
とりあえずこの3タイプが考えられる。それぞれ「異界・自然」の畏怖すべき未知なる広がりを、人間化しきることなく保ちながら、同時になんらかの造形表現とよぶべきものに結実しえる構造をもつ。すべて、「自己」の「外側・他者」をみとめ、かかわり、交流する性質・構造を内蔵しているところが重要でありかつ共通しているところである。
1の同時重層的表現の例は、様々な依りしろ、供物の媒体的造形、縄文の遺品、まがい仏、注連縄、鳥居、神社、様々な「絵」、、、。
2の循環的表現の例は、伊勢神宮や先述以来のいわゆる原始共同体の交流システムそのもの。
3の後天的付加価値的表現の例は、歴史を積んだ造形物、実際世界の事物、古民芸、キャラ立ちするキャラクター、二次創作、あるいはいわゆる「インタラクティブ」な表現形態。